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[開催報告]人材育成講座1

ご報告
2021年7月22日 人材育成講座1
千葉県での障害者の表現活動~これまで これから~
千葉県の障害者アートを形成してきたキーパーソンにご登壇いただき、オンラインで対話会を行いました。

■日本女子大学名誉教授 西村 陽平
■社会福祉法人九十九会まあるい広場施設長 高本 涼子
■植草学園大学副学長 野澤 和弘
  のお三方にそれぞれの今までの活動についてお話いただきました。

進行役として、株式会社ベストサポート代表 竹嶋 信洋氏にご登壇いただき、約30分ずつのお話しは様々なキーワードを私どもに伝えてくださいました。

・野澤氏のお話は障害者の表現活動=アールブリュットの意義を伝える内容でした。障害をお持ちの息子さんの作品を通じて感じる心の内のお話しは支援者の心にも響きました。特に障害者アートを「心地よい停滞」であるとしたお話しは障害者アートが既存のアートとは違う価値観を鑑賞者に与えていることを言葉にしてくださいました。

・西村氏は日本の障害者アートの革命的な展示となった展覧会についてから講義が始まり千葉県立盲学校での児童たちとの粘土による創作活動の時間が生み出した豊かさを伝えてくださいました。支援者とこどもたちとの共同作業と仰せのお言葉は障害者アートは美術を学んだ「先生」が”指導“するものではなく傍らにいて表現を引き出す役割であることを示唆いただきました。

・高本氏のお話はまあるい広場の利用者の日々と作品を通じて日々豊かでおおらかな時間を過ごしているご様子を私どもに伝えると同時に 「継続は力なり」「個を見て育む」アートの幅を広げる支援者の眼差しの大切さを伝授してくださいました。

お話しのあとはお三方によるアールブリュットの今後を考えるお話しをいただきました。全てのお話しが終了後に参加者とのコミュニケーションを取る時間を設けネットワークの基礎を作るきっかけになったと思っております。

ご登壇いただいた皆様、ご参加の皆様、誠にありがとうございました。千葉県にアートの芽吹きが増えますように障害者アートがきっかけに更に文化の層が豊潤且つ重厚になることを願っております。